広報ブログ
2020年2月28日
パン

世の中 便利になったもんで
子供の頃には想像もできなかったものがたくさんある
かれこれ何年前だったか忘れたが
我が家のマダムと家電量販店に行ったときのことである
突然 マダムが足を止めた
なにかを真剣に見ている
それはパン焼き器だった
なにかひとりで納得しているようである
『毎日焼きたてのパンが家で食べられたらいいな』
『あんたも焼きたてのパン食べたいでしょ』
確かに!焼きたてパンが食べてみたい
そんな気になって買わされた
買った翌日
近所に住む娘と練習がてら作って食べたと夜にそんなことを聞かされた
当然 私の分は残されてはいない
別に次回でもかまいやしない
しかし その次回がくることはなかった
数ヶ月がたって
『パン焼いてんのか』と聞くと
『まだ』の返事
また数ヶ月がたって
『パン焼いたのか』と聞くと
『まだ』の返事
いったい
いつ焼くつもなんだこのババアは
1年も経っただろうか
そ〜いえばパン焼き器を買わされたよな
だが パン焼き器の姿が見えない
ババアにパン焼き器はどうした?聞くと
『使わないから娘にあげた』
えっ あの一度だけ
結局
焼きたてパンを家で食うことは一度もなかった
そ〜いえば
今までにも何度も同じようなことがあった
うっかり
このババアを信じてしまった私が間違えだった
自業自得だ
いい家つくろう
ジャージー斉藤