設計ブログ

NEW! 2017年4月17日

「高気密・高断熱」のうち、気密の話。

「高気密・高断熱」のうち、気密の話。

皆様こんにちは。

昨日、設計事務所の方と会食する機会がありまして、とても有意義な時間を過ごさせていただいた後藤です。

 

さて、今日のブログは「高気密」についてです。

というのも、昨日の会食で設計事務所の方から、「高気密にすると息苦しい家になってしまうのでは?」という質問をいただいたからです。

これから家づくりをお考えの皆様も同じ様な事を思うかもしれませんので、ちょっと解説させていただきます。

高気密住宅ってなに?

実は、元も子もないお話をすると、「高気密住宅」という言葉に定義がないのが現実です。

ただ、「隙間が無く、気密性能が高い」と言うのが「高気密」という状態です。

決まりがないため、ハウスメーカーや工務店によって人それぞれ言う事が違ってきます。

 

「気密性能が高いと息苦しい家になりますよ」

「ウチの住宅は高気密なので、スキマ風がなく暖かいんですよ!」

 

住宅メーカーの営業さんの中にはこんなことを言う人もいるかもしれません。

これはどちらもちょっと誤解なんです。

高気密だからこそクリーンな空気環境で過ごすことができますし、また、スキマ風がないから暖かいのではなく(もちろんスキマ風はありませんけど)、温度・湿度を適切にコントロールが出来るから暖かいのです。

実は、高気密住宅の一番のポイントは、空気環境と湿度を最適に保つために必要な換気(計画換気)をしっかり行えるところにあるのです。

(これに関してはまた後程解説しますね)

C値ってなんだろう?

「高気密住宅」に定義はないと言いましたが、高気密住宅の「気密性能」を表す数値に「C値(隙間相当面積)」というものがあります。

建物一棟分の隙間を集めてどれくらいになるかを表した数字で、一般的な家でC値が1の場合、おおよそハガキ一枚分の大きさの隙間があることを表しています。

C値の数字は小さければ小さいほど、隙間が少なく、気密性能が高い事を示しています。

 

「じゃあC値の値を見れば、その会社が高気密住宅を建てているかどうか分かるんですね!」

 

その通りなのですが、現時点では住宅会社の中にはC値を出していない会社も多いです。

というのも、C値は実際に建物が完成してから機械で測定出来るので、きちんとした設計と施工が出来ていないと良い数値がでないからです。

良いC値を出すために、どんな工事をしているかちょっとご紹介すると・・・

「高気密・高断熱」のうち、気密の話。
「高気密・高断熱」のうち、気密の話。

板と板の間を気密テープ(ものすごい粘着力のテープをしっかりしごいて貼ります)でふさいだり・・・

「高気密・高断熱」のうち、気密の話。
「高気密・高断熱」のうち、気密の話。
「高気密・高断熱」のうち、気密の話。

ネジの隙間や金物を通す為の穴等、普段気にしないようなところをシーリングでふさいだり・・・

「高気密・高断熱」のうち、気密の話。
「高気密・高断熱」のうち、気密の話。

金物の熱橋対策と隙間をふさぐためにウレタンを施工したり・・・

とにかくこんなところまでふさぐの!?というような工事をたくさんしているのです。

「高気密・高断熱」のうち、気密の話。

気密工事を行った後、上の写真のような大砲みたいな機械を使い、気密測定を行います。

もちろん、気密工事がきちんとできていないと良いC値がでません。

その前に、きちんとした気密性能が出るような設計ができていないと意味がありません。

気密測定をしてC値を出している会社は、設計と施工に自信があるから出せるんですね。

もちろん、アレグレホームも工事中と完成後に気密測定をして、C値を出しています。

(ちなみに、上記現場のC値は0.5㎠/㎡でした)

C値は住宅会社を選ぶ際のひとつの指標

気密を意識した設計と、きちんとした気密工事を行い、隙間を減らして良いC値がでたとしても、それだけではそんなに意味がありません。

気密性能が高くても断熱性能が低ければ結局寒い家になってしまいますし、ハガキ一枚分の大きさの隙間がハガキ半分の隙間になったからと言って、家の暖かさが劇的に変わるなんてことはありません。

このように「高気密」と「高断熱」がどちらが欠けても意味ないので、まとめて「高気密高断熱」住宅と呼ばれるようになったのです。

ですので、もし住宅メーカーの営業さんが「ウチはC値が0.5だから1の他社さんより暖かいんですよ!」なんて話をしてきたら、それはちょっと違うでしょと心の中で思ってください(笑)

C値がどのくらいで高気密か、という定義はありませんが、個人的には「1以下」が一つの高気密の目安になるのではないかと思っています。

このブログを読まれた皆様が家づくりをお考えの際には、住宅会社さんに「C値はどれくらいですか?」と質問してみてください。

どんな答えが返ってくるかで、住宅会社を選ぶひとつの指標になるかもしれませんよ。

 

気密性能や断熱性能に関しての話は、「ZEH」や「ゼロエネルギー住宅」が主流となりつつある現在の家づくりにおいては欠かせない話になってきます。

今後もこのブログで、少しずつですがご紹介していければと思います。

この記事を書いた人

後藤 誠一

後藤 誠一

( ごとう せいいち)

担当業務 / 設計担当

故郷 / 千葉県野田市

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