2026/09/03一人暮らし
第4回「収納は、広さより場所だった。」

こんにちは!
千葉県で一人暮らし専用のガレージハウスやデザイン住宅をプロデュースしているアレグレホームの横堀です。
「小さい家だと、収納が足りなくなりそう。」
コンパクトな家を考えたとき、広さと同じくらい気になるのが収納ではないでしょうか。
だから家づくりでは、
「収納はできるだけ多くしたい。」
「大きな収納がほしい。」
そんな希望もよく聞かれます。
もちろん、必要な収納量を確保することは大切です。
でも、暮らしやすい収納を考えるとき、本当に大切なのは収納の広さだけではありません。
それ以上に考えたいのが、
「どこに収納があるか。」
ということです。
収納は「量」だけで決めない
例えば、家の中に大きな収納が一つあったとします。
たくさん入るので、収納量だけを考えれば十分かもしれません。
でも、
玄関で使うもの。
キッチンで使うもの。
洗面で使うもの。
リビングで使うもの。
すべてを同じ収納まで取りに行くとしたら、どうでしょう。
使うたびに取りに行って、使い終わったら戻す。
毎日のことになると、少し面倒になってきます。
そして、
「あとで片付けよう。」
とテーブルや床に置いたままになる。
収納はあるのに、なぜか家が片付かない。
そんなことも起こります。
収納は、広さや量だけではなく「使う場所の近くにあること」が暮らしやすさにつながります。
特に20〜25坪程度のコンパクト住宅では、限られた面積だからこそ、この考え方が大切になります。
玄関で使うものは、玄関に
例えば玄関。
靴だけではなく、
傘。
バッグ。
コート。
アウトドア用品。
ペットとの散歩用品。
暮らし方によって、玄関まわりで使うものは意外とあります。
それらを家の奥にある収納へ持っていくより、玄関の近くにしまえる場所があった方が便利です。
帰宅する。
靴を脱ぐ。
バッグや上着をしまう。
そのまま室内へ。
この流れが自然につながれば、物をリビングまで持ち込むことも少なくなります。
大きなシューズクロークをつくらなくても、自分が玄関で何を使うのかを考えて必要な分だけ収納をつくる。
コンパクトな家では、そのくらいの考え方がちょうどいいこともあります。

洗面には、洗面で使うものを
収納場所による違いが分かりやすいのが、水まわりです。
タオル。
洗剤。
下着。
パジャマ。
ドライヤー。
掃除用品。
こうしたものを別の部屋まで取りに行くより、洗面やランドリーの近くに収納できた方が、当然動きは少なくなります。
洗濯する。
乾かす。
たたむ。
しまう。
できるだけ近い場所で完結できれば、家事の負担も減らせます。
前回お伝えした「掃除がラク」と同じように、収納も移動する距離を短くすることが暮らしやすさにつながります。
キッチンも「大きなパントリー」が正解とは限らない
最近では、パントリーを希望される方も多くなりました。
食品や飲み物、日用品などをまとめて収納できるので、とても便利なスペースです。
ただ、パントリーも大きければ大きいほどいいとは限りません。
奥行きが深すぎると、奥に何が入っているのか分からなくなる。
収納量が多いことで、必要以上にストックしてしまう。
そんなこともあります。
コンパクトな家なら、キッチンのすぐ近くに必要十分な収納をつくる。
何がどこにあるのか見渡せる。
すぐ取れて、すぐ戻せる。
そんな収納の方が、暮らし方によっては使いやすいこともあります。
「たくさん入る収納」より、「ちゃんと使える収納」。
ここでも大切なのは、広さではなく使い方です。

収納を増やすと、居住空間は小さくなる
家の面積には限りがあります。
特に20坪前後のコンパクト住宅では、収納を1帖増やせば、その分どこかの面積を使うことになります。
リビングなのか。
寝室なのか。
洗面なのか。
通路なのか。
だからこそ、
「収納は多い方が安心だから。」
という理由だけで増やしてしまうのは、少しもったいないかもしれません。
本当に必要なのは何を収納する場所なのか。
どのくらいの量があるのか。
どこで使うのか。
そこまで考えてから必要な大きさを決める。
そうすれば、限られた面積を収納だけに使いすぎず、毎日過ごす場所にもきちんと広さを残せます。
「しまう」までが、生活動線
間取りを考えるとき、
「玄関からキッチンへ。」
「洗面からランドリーへ。」
といった生活動線を考えることがあります。
でも、アレグレホームでは、その先にある**「しまう」まで考えることも大切**だと考えています。
買い物から帰ったら、どこに食品をしまうのか。
洗濯が終わったら、どこに衣類をしまうのか。
帰宅したら、バッグや上着をどこに置くのか。
暮らしを想像すると、必要な収納場所が少しずつ見えてきます。
注文住宅だからこそ、
「収納を何帖つくるか。」
から考えるのではなく、
「ここで使うから、ここにしまう。」
という順番で考える。
それが、その人の暮らしに合った収納計画につながります。
小さい家だからこそ、収納を考える
コンパクトな家では、何でも置いておける大きな収納をつくることは難しいかもしれません。
でも、それは必ずしもデメリットではありません。
自分が何を持っているのか。
どこで使うのか。
本当に必要なのか。
家づくりをきっかけに、暮らしそのものを整理することができます。
そして、必要な場所に必要な収納があれば、20坪程度の家でもすっきりと暮らすことはできます。
大切なのは、
「収納が何帖あるか」ではなく、「使ったものを自然に戻せるか」。
収納のために家を大きくするのではなく、自分の暮らしに合わせて収納をつくる。
そう考えてみると、
「小さい家は収納が足りない。」
というイメージも、少し変わってくるのではないでしょうか。
家がコンパクトだからこそ、一つひとつの収納に意味を持たせる。
それも、「小さい家」を心地よく暮らすための大切な工夫です。
次回予告
第5回
「小さい家は、光が届きやすい。」
「20坪だと、圧迫感がありそう。」
そんなイメージを変えるために大切なのが、窓や視線、光の入り方です。
次回は、単純に部屋を広くするのではなく、コンパクトな家でも明るく、開放的に感じられる工夫について考えていきます。
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